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親権制度に関する思い|代表の光本より

理事長の光本です。
昨今の報道を受けて、お問い合わせをいただくことが多くなってきましたので、ここに私の思いを記しておこうと思います。

当団体はかつて「親子断絶防止法」と呼ばれた議論があった以前から親権制度については賛成も反対もしていないという立ち位置でおります。現在ももちろんかわっておりません。

法人化以降の8年間の活動の中では、親の別居や離婚を経験された子どもの立場、親御さんの立場、さまざまな方が活動に参加してくださるようになりました。ゆえにスタッフ・サポーターの中には現在の親権制度の変更の議論に賛成する方もいれば、反対する方もいらっしゃいます。ウィーズとしてはこれまでもこれからも、いずれの立場の方であろうとも、そのことを理由に排除するつもりはありません。

いろいろな思いがあって、これからの子どもたちのために何かしていきたいという熱意を歓迎しています。

私個人といたしましては、子ども・親・支援者といった立場の違いはあれど、それぞれが後悔のないように日々の活動に取り組めることが最善であると思っています。それぞれの良心に従ってなされることの全ては、結果的に何かのプラスにつながると思うからです。
そして、意見の違いや立場の違いが発生したとしても暴力的でない対話が至る所でなされてほしいと願っています。ウィーズの支援員養成研修ではいろんな立場で毎週ディスカッションがなされていますが、お互いを尊重しながら議論がおこなわれている場面を見て、とても嬉しく思っています。

私が親の別居・離婚を経験したのは、もう20年も前のこととなりました。
求められれば、当時の記憶を呼び起こし、その時の気持ちを話すことはできますが「親の別居・離婚を経験した子どもです」というつもりはありません。

ですが、私の父も母も、その時はそれぞれのできる最善を尽くしたのだろうと今となっては思います。今日まで両親も私もたくさんの方に迷惑をかけました。たくさんに助けてもらいました。きっとこれからもそうだと思います。
内省と感謝はずっとずっとしていきたいですが、「いろいろあったけど、そのおかげで今があるし、これでよかったんだな」と思います。

誰もが幼少期からこれまでのあゆみにおいて、さまざまな経験をし、それぞれのバイアスをもち、喜びや痛みとともに生きています。
自分や誰かを傷つけたり、犯罪を犯したりすることのように行為としてNOを示さなければならないことはあるにせよ、誰かが誰かの存在を否定することはあってはならないことです。

それは親権制度がどうあれ変わらないことです。
ウィーズはその点にこそ、活動の意義を置いています。
子どもたち、そして大人になったかつての子どもたち、親御さんたちがどんな思いを抱えているか、その背景にどんな経緯があるか、ここからそれぞれのケースにどんなことが光となっていくのかを考え行動していくことに全力を注ぎたいと思うからです。

誰かが誰かの存在を否定しなければならないことが起きないように。

誰かが誰かに存在を否定されたと感じるときにそうではないことを伝えていけるように。

そのために私たちは『家庭環境に悩む子どもたち』『親を含めたかつての子どもたち』とともにこれからも歩んでいきます。

今後ともご理解、ご支援を何卒よろしくお願いいたします。


追伸:20年前、私が「子ども」だった時には、このような議論は起こることすらありませんでした。誰かに自分の家庭の状況を少しでも話題に出すことすら困難でした。
親権の議論が起こる中で「自分も母子家庭だった」「自分も父子家庭だった」というお話をよく耳にするようになりました。
子ども時代の思いをまずもってアウトプットできることは、その後の安定的な人生に大きく影響します。
この問題に関心を寄せてくださる方が多くいらっしゃることには、一当事者だったものとして心からのありがとうをお伝えしたいと思います。

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